日本の最北にある動物園が、今や日本中の注目を浴びています。
次々とテレビや雑誌に紹介されて、人気はとどまるところを知らない勢い。旭山動物園を応援するNPO法人「旭山動物園くらぶ」の代表を務める多田ヒロミさんに、地元旭川でだからこそわかる人気の秘密と楽しみ方を紹介してもらいました。

全国にファンが一杯
市民の呼びかけにより動物園を応援することを目的に結成された全国でも珍しいケースでスタートした「旭山動物園くらぶ」。現在は旭川市に住む人だけでなく、全国各地に約150世帯の会員がいます。みんな動物園が大好きな人たちばかり。正直言って、旭山動物園が、ここまで全国区の人気者になるとは思いませんでした。大事な我が子が全国的な人気者になって、うれしいやら、いつまでも私たちが独占できないのがちょっぴり淋しいやら、といった気持ちが私たちの正直な気持ちかもしれません。 でも、やっぱり旭山動物園には、日本中の人たちの気持ちをとらえる魅力があるんです。それは、動物たちの生き生きとした特徴的な生態や、それぞれの動物が持っている能力の素晴らしさがわかるように工夫された展示をしているからです。ここがすごいところです。こうした展示を通して、動物が持っている能力のすごさを見ると、動物を尊敬したくなります。

それぞれの動物がもっている
能力のすごさ。

例えば、「ぺんぎん館」は、360度ぐるっと見渡せる水中トンネルがあって、見ている私たちの頭の上を、ペンギンがすごいスピードで泳いでいきます。それは、陸の上をヨチヨチと歩いているペンギンとはまったく違います。まるで空を飛んでいるみたい。 また、「おらんうーたん舎」では、地上17メートルに張られた綱の上を、お母さんが赤ちゃんをつかまらせて渡ります。見上げている私たちはハラハラしてしますが、すごい能力です。 「ほっきょくぐま館」では、白い毛をゆらゆらさせて、見ている私たちに突き進んで来るように泳ぐホッキョクグマの迫力ある姿を間近に見ることができます。 「あざらし館」では、円柱水槽(マリンウェイ)を縦に泳ぐアザラシの姿にびっくり。アザラシはとても好奇心が強いので、見ている私たちをからかうように近付いてきます。きっと、アザラシの方でも、人間を観察しているのかもしれません。

感じてほしい「命の大切さ」
旭山動物園の園長さんは、いつも「伝えたいのは、命の大切さです」とおっしゃっています。「工夫された展示を通して動物が持っている能力のすごさや特徴的な生態を知って、様々な動物の生態に表れている命の多様性を知り、どんな命もすべて大切であることをわかってほしい」と話しています。特に子どもたちは、命の大切さをぜひ感じ取ってほしいですね。


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多田ヒロミさん
NPO法人「旭山動物園くらぶ」理事長。同くらぶは、1996年に「旭山動物園の応援団」として発足し、園内でボランティアガイドや撮影会など様々な活動を行ってきた。2005年4月にNPO法人に。2005年4月多田さんの編著で、旭山動物園の8年間の取組みを紹介した「日本一元気な動物園」(小学館)を発行。


白い毛をなびかせて泳ぐホッキョクグマ

 


威厳あふれる百獣の王ライオン
(上3点写真提供/多田ヒロミさん)

 






 


日本一元気な動物園
旭山動物園8年間の記録(小学館)
多田 ヒロミ/ザ・ライトスタッフオフィス 共著(小学館)