廃校になった小学校が芸術広場に
 北海道石狩平野の中央部にある美唄市は、かつて炭鉱で栄えたまち。しかし炭鉱の閉山と共に人口の3分の2がまちを去り、それに伴って廃校となった小学校も少なくありません。ここ、アルテピアッツァ美唄は、廃校になった小学校の跡地に、1992年に作られたもので、「アルテピアッツァ」とは、イタリア語で「芸術広場」を意味します。約7万平方メートルの自然の中に、赤い屋根の旧屋内体育館や幼稚園舎になった木造校舎などが往時をしのばせて建ち、屋内のアートギャラリーと屋外の自然の中に、美唄市出身の世界的彫刻家・安田侃(やすだかん)の作品群が並んでいます。

安田侃の、美唄への想い
 安田侃は、大理石の産地として知られる北イタリアのピエトラサンタにアトリエを構え、大理石やブロンズによる彫刻作品で多くの芸術・文化賞を受賞している世界的に有名な現代彫刻家。美唄市生まれの安田氏は、炭鉱で賑わっていた頃を彷彿とさせる校舎と自然に囲まれた環境を気に入り、自分の作品を収蔵・展示する場所として、市に対してその活用を提案したそう。世界を舞台に活躍するようになっても、ふるさとへの想いは強いものなんですね。かつて炭鉱のまちだった美唄が、美術愛好家の間で一躍有名になったのは、ひとえにアルテピアッツァのおかげ。このプロジェクトは、日本建築界の最高賞とされる2002年度「村野藤吾賞」を受賞しています。

自然のチカラとアートのチカラ
 アルテピアッツァ美唄は、敷地のほぼ全体に芝生が敷かれ、周辺を山々に囲まれた美しい場所。私が訪れたのは10月の晴天の日でしたが、うっすらと紅葉が始まった自然景観と、点在する彫刻等が、なんともいえない開放感とくつろぎ感を与えてくれました。澄んだ空気の中、緑の芝生を歩きながら作品を見るだけでも感激なのに、自由に手で触れて鑑賞できるなんてすごい贅沢!この空間に身をおいているだけでも、自分の心と体に、何か大きなチカラを感じたのは、確かです。屋内では矢野顕子さんのコンサートや詩の朗読会なども行われたそう。冬には、一面真っ白な雪に覆われた中にたたずむ作品たちに、ぜひ会いに行くつもりです。(byきょん)

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アルテピアッツァ美唄
北海道美唄市落合町栄町
TEL. 0126-63-3137、0126-63-2082
FAX. 0126-63-3137、0126-62-0509
開館時間/ 水曜日〜月曜日:午前9時〜午後5時
休館日/毎週火曜日・祝日の翌日(日曜日は除く)・年末年始(12月31日〜1月5日)
交通機関 JR函館本線「美唄駅」下車・駅前バス停で「アルテピアッツア美唄行き」にて約20分
URL http://www.kan-yasuda.co.jp/arte.html


正面に建つ「帰門 KIMON」。この門を通って、さあ、ふるさとの自然に抱かれに・・・・

 


「天聖・天もく   TENSEI, TENMOKU」。まさに自然とアートが融合した空間

 


「妙夢    MYOMU」。真ん中のまあるい穴をくぐってみたい

 


昔は校舎の体育館だった?中にも作品が並び、コンサートなども行われるそう